NYダウが10/3に史上最高値($26,951.81)をつけてから一転して悲観相場に突入しました。
その過程の出来事、為替・債券・FOMC・原油との関連性をふりかえってみます。
マーケットの週ベースの動き
為替と米10年債の動きから
為替はおおよそ日経が上昇していればドル高円安、下落していればドル安円高に向かう正常な動きをしているかと思います。
11月3週のみ反対の動きをしていますが、このタイミングは加熱した米10年債利回りが調整されたタイミングと一致しています。
ちなみに「逆イールド現象」はこの2週後の12月1週に取り沙汰されます。
株価が下落し始めた原因に「債券利回りの上昇」を挙げる説がありますが、週間の数字を見る限りは先行した関連性は見られません。
現に米10年債3.22の高利回りの時にNYダウは史上最高値をつけ、利回りが一旦落ち着き再度3.21に反発した10月4週の翌週に株式は大きく反発しています。
FOMCの発言の変化
9月4週にFOMCは0.25%の利上げを実施し、来年3回の利上げ観測を出しました。
11月1週まではこの方針に変更がなかったと思います。
状況が一変したのは11月2週にFRB関係者から慎重発言が出て、そこから利上げ後退観測が一気に強まっていったように思われます。
📍 情報元:ロイター (reuters.com)
➤FRB当局者から世界経済巡り慎重な発言相次ぐ
➤FRB当局者から世界経済巡り慎重な発言相次ぐ
マーケットの上昇局面で利上げ後退を示唆すれば、景気減速と読み取られ株式が下落するのは自然のことと思います。
なので、先週のFOMCが「利上げ見送り&終了示唆」を示してくれなかったことを株式の下落要因に挙げるのは、10月高値からここまでの出来事を見れば少々矛盾があり、あまりに短期的な視点かと思います。
原油価格(WTI)の動きから
WTI原油先物
NYダウの史上最高値から一貫して続落しているのが原油価格(WTI)です。
10月5週:対イラン禁輸を米国以外の諸外国が見送り
11月2週:トランプ大統領がTwitterで「増産要求」
11月3週:ロシアの減産期待が高まる
上の材料によって、下落が加速したり落ち着く瞬間はありますが、原油価格が株式の下落幅を先行しているように見えます。
FOMCの利上げ慎重発言も原油価格が急落してからです。
そういえば、STOCKVOICEのキャスターさんかゲストさんだったと思いますが、10月3週に[原油→債券→為替→株価]の連動性を疑った方がいらっしゃいました。
原油から株式への連動性という点では、2015年後半の原油価格(WTI)の$50割れからの株式の下落局面と類似しています。
2015~2016年の原油価格の下落は2月2週に週ベースで底をつけます。株式も2月2週に底をつけます。
原油が先なのか、他に先行するものがあるのかはわかりませんが、結果として今回も原油価格の下げ止まり時期と株式の転換時期に連動性があるかもしれません。
原油価格を左右するニュースには注目したいと思っています。
気になるのは、トランプさんの「利上げ反対」と「原油増産の要求」が、彼の政策の柱とする減税手段が尽きてきたことの表れだとするとちょっと嫌なかんじですね。
(投資は自己責任で)
というわけで、チキンハート(CH)の勝手な「転落の過程をふりかえる」でした。
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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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