平成バブル崩壊から日経平均の「これまで」と「これから」を考えてみました。
内閣府から「景気後退」の発表があり日経下落していますが、長期的なポジティブなお話をします。
目 次
日本の平成バブル崩壊は世界恐慌レベル
まずはこのチャートをご覧ください。
これは平成バブルを挟んだ日経平均・・・
ではありません。
世界恐慌を挟んだアメリカのNYダウの1923~1949年の約25年チャートです。
高値からの暴落率は89.04%、グラフの先の新高値まで25年を要しました。
それでは、次のチャート、
これが平成バブルを挟んだ日経平均・・・
ではありません。
ITバブルを挟んだアメリカのNASDAQの1996~2010年の約15年チャートです。
高値からの暴落率は78.40%、グラフの先の新高値まで15年3か月を要しました。
※ちなみに同時期のNYダウは38.74%の下落まで
そして、いよいよこのチャート、
これが平成バブルを挟んだ日経平均の1984~2016年の約30年チャートです。
高値からの暴落率は82.18%、未だバブル頂点の高値を回復していない状況です。
いずれも高値からおよそ80%の大暴落を記録した大リセッションになります。
暴落率だけを見れば、『平成バブル崩壊』は日本だけに起きた『世界恐慌』レベルの大リセッションだったとも言えます。
では、この三つの大リセッションを比較してみます。
底値をつけるまでの期間
三つの大リセッションの高値、底値、新高値、その期間を比較した表です。
世界恐慌やITバブルのNASDAQが3年以内に底値をつけているのに対し、平成バブルは18年9か月という馬鹿みたいな期間が掛かっています。
もっとも、日経は新高値を付けていないので底値が確定したわけではありませんが、長期的なチャートを見ればトレンド転換と判断して良いと思います。
これだけの期間が掛かった理由について、専門的には様々に語られると思いますが、わたしにはあるひとつのフレーズが思い浮かびます、
"ソフトランディング"
これだけの期間が掛かった理由は、"ソフトランディング"の失敗だったと思います。
と言うよりも、そもそも"ソフトランディング"なんて、実現不可能な「絵に描いた餅」だったのではないのでしょうか?
遅かれ早かれ高値から80%転がり落ちるのがバブルと考えれば、「やっぱり80%落ちたところで止まった・・・」と思うわけです。
バブル崩壊後の日本はカンフル剤を射つように公共事業を繰り返し、切らなくてはいけない企業を存命させてきました。
世界的には"ソフトランディング"の大いなる実験などと注目されていましたが、"ソフトランディング"を目指す裏には規制に守られた既得権益が蔓延っていたからだと思います。
対して、アメリカの世界恐慌とITバブル(NASDAQ)は"ハードランディング"だったということ。
(ITバブルの下落を"ハードランディング"と表現することは本来の意味合いが違うかもしれませんが・・・)
マーケットが出した結果だけを見ると、バブルになってしまったら期間は関係なく80%落とされるということです。
注目すべきは底値をつけてから新高値までの期間
日経の昨年2018年10月につけた直近高値¥24,448は底値から10年で54.09%の回復ポジションです。(上の表の★のところ)
注目すべきは、底値からこのポジションまでの回復期間は世界恐慌の18年よりはるかに短く、ITバブル(NASDAQ)の10年6か月とほぼ同じ期間だということです。
最終的に54.09%回復のポジションから新高値を回復するのに要した時間は、世界恐慌が4年5か月、ITバブル(NASDAQ)は2年2か月です。
日経が今後2年~5年以内で新高値を回復しに行くと考えてもまったくおかしなことではないでしょう。
日本は人口減少という問題などを抱えているから、アメリカの二例とは違うと指摘されるかもしれません。
しかし、そういった理由は底値をつける前も同じだったわけで、
それでは、底値から54.09%までの日経の回復速度が、世界恐慌やITバブル(NASDAQ)よりも早いのはどう説明できますか?
アメリカと中国の景気によってもたらされたのであれば、日経がこれから新高値を取る理由もそれで十分だと思います。
インドや他の新興国の景気によるものでも結構です。
三歩進んでは二歩下がり、途中休憩しながらかもしれないけど、
わたしは、投資先としての日本を軽視すべきではない、と思います。
というわけで、日経の新高値更新は遠いようで、すぐかもしれないと期待したいチキンハート(CH)です。
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