ちょっと時間が経ってしまいましたが、先の7/21に行われた参院選のことです。
与党が勝ちすぎない程度で無難に過半数を獲得した結果の裏で、NHKの改革?を訴えたN国党の議席獲得には驚きました。
目 次
驚きのN国党の議席獲得
先の7/21に行われた参院選で聞きなれないN国党(NHKから国民を守る党)という政党が比例区で1議席を獲得しました。
N国党は「NHKの放送にスクランブルをかけて受信料を支払わない人には放送が観られないようにする」というワンイシューの政策を掲げており、「NHKをぶっ壊す」という強烈な合言葉を連呼しています。
驚くのは国政選挙という場で、このワンイシューの名も知れぬ政党に2%の票が入ったことです。
つまり、50人に1人が、消費税増税、経済政策、憲法改正、年金運用問題などの争点よりも現在のNHKの在り方を一番の問題とし、この政党を選んだということになります。
比例当選した立花孝志氏は個人で13万票以上を獲得しており、自民党でも立憲民主党でも比例当確ラインに入る個人票です。
「NHKをぶっ壊す」がどこまで本気の運動なのかはわかりませんが、護憲の社民党とほぼ同等の票がN国党に集まったことは軽視すべき事態ではないと思いました。
📌 情報元:Wikipedeia (ja)
➤第25回参議院議員通常選挙
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放送スクランブルと公共性
このN国党が1議席を獲得したことで早速総務省(たぶん背後にNHKも?)が釘を刺しました。
追い詰められた側が慌てて動くのが世の常ですが、「NHKをぶっ壊す」運動の拡散に相当な衝撃と警戒感を持ち始めたのかもしれないですね。
石田総務相は「NHKスクランブル化は放送制度を崩しかねない」とし、「NHKには、災害報道や政見放送など、公共放送の社会的な使命を果たすことが求められる中で、その財源を国民から広く公平に負担いただいている」と説明しています。
しかし、根本的な問題は「この時代にNHKだけが公共なのか?」という疑問にあります。
放送法設立時の絶対的な公共の条件だったと思われる「全国を網羅できる放送局」がこのBS時代においてはNHKだけではなくなりました。
番組的にも災害報道は今や民放でも対応しており、24時間ニュースや天気予報だけを流す、NHK以上に公共性に特化した民間チャンネルも存在しています。
そんな時代を迎えた現在、NHKだけを"公共"と定義して話をするのは、「放送法の目的とは?」「放送における公共とは?」というそもそも論を欠いているように思います。
たしかに視聴率が取れそうもない政見放送や国会中継は公共放送の使命に当てはまるかもしれないですが、であればNHKは政見放送や国会中継だけやっていれば良くて、国民一律せいぜい月100円の受信料でも十分経営できるはずです。
また、百歩譲ってNHKだけが"公共"だとしても、それは水道、電気、ガスというサービスに勝るものとは思えません。
その水道、電気、ガスの公共サービスでさえ料金未払いなら供給を停止されます。
さらに言えば、水道以外は民間企業です。
放送スクランブルで料金未払い者の閲覧を遮ることは決して公共性を欠くものではないと思います。
受信料を払っている側から言わせれば、受信料が未払い者の徴収活動に使われている方がはるかに不愉快なことです。
NHKにしても放送スクランブルをかけた方が受信料を本来の事業に使えるメリットがあると思うのだけど、その裏には彼らの弱気な本音があるのかもしれませんね。
つまり、放送スクランブルをかけたら、実質「観ないなら払わなくていい」ということになりますから、契約解除が激増してNHKの経営が苦しくなるということです。
でも、もしそれでNHKの経営が危なくなるのだったら、その程度の公共性しか無かったということではないでしょうか。
NHKが"公共"を自負するのであれば、逆に堂々と放送スクランブルを掛けるべきではないかと思います。
NHKの分割民営化
わたしはどちらかというとNHKは分割して民営化するのが良いと思っています。
紅白歌合戦や朝のドラマ、大河ドラマ、大相撲に高校野球、あとオリンピックとか放送するのって民放でも出来ますよね。
石田総務相が主張した政権放送や国会中継と教育番組だけ公共放送(NHK)として残し、その他の番組と事業は既存の民放規模に分割して民営化するのが時代には合っているように思います。
映像技術の研究開発など特殊な事業は財団法人とかにして補助金投入してやればいいだけです。
民営化された企業がいずれ上場すればIPOも盛り上がるので経済的な効果も期待できます。
それなりの配当が出るならぜひ投資を考えてみたいですし、話題の年金2000万円不足問題の解決にも一役担うかもしれません。
というわけで、N国党が主張する「放送スクランブル」はあながち間違ったワンイシューではないのかも。。。
Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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