グラクソスミスクライン(GSK)がM&A戦略を加速しています。
買収資金を得るために事業の切り売りも実施し株価は下落しました。
グラクソスミスクライン(GSK)の事業軸はどこへ?
昨日、グラクソスミスクライン(GSK)が買収と売却を同時に発表し、激しいM&Aを展開しています。
英国の高配当銘柄でもあり購入を視野に注目しているのですが、ここ数年は事業軸がコロコロ変わっているような印象があります。
時系列に沿ってふりかえってみると
[2014.Apr.22発表 → 2015.Mar完了]
- ノバルティス(NVS)との事業交換 ($25bin)
- この大型事業交換で、グラクソスミスクライン(GSK)は「がん治療薬分野」をノバルティス(NVS)に売却し、今後は「ワクチン医薬品分野」を事業軸にしていくものと思いました。
- 一般用医薬品(OTC)についてはいずれスピンオフするだろうとの予測がありました。
[2018.Mar.27発表→ 2018.Jul完了]
- ノバルティス(NVS)から一般用医薬品(OTC)事業の合弁会社を完全買収($13bin)
- 「一般用医薬品(OTC)はいずれスピンオフ」の予測から一転、一般用医薬品(OTC)事業を強化する買収を実施しました。
- この頃、Emma Walmsleyさんが新CEOに就任しています。
[2018.Dec.03発表]
- バイオ医薬のテサロ(TSRO)を買収($5.1bin)
- ユニリーバ(UL)にアジア食品事業を売却($3.7bin)
- 一旦離れたと思われた「がん治療薬分野」でしたが、同分野を手掛けるテサロ(TSRO)を買収しました。
- 一連の買収資金を調達するためにアジア食品事業を売却と報じられています。
発表後の株価変動から思うこと
2018.Dec.03
・グラクソスミスクライン(GSK)は最大-8.72%(終値-7.79%)の下落
・テサロ(TSRO)は最大+59.36%(終値+58.47%)の爆発的な上昇を記録
・ユニリーバ(UL)は終値+0.06%とほとんど変わらず
アジア食品事業の売却に関しては、ユニリーバ(UL)のほか、ネスレ(NESN.VX)、コカコーラ(KO)も手を挙げていたようで、取引額が釣り上がるものと思っていましたが、ユニリーバ(UL)の株価が変動していないので意外にも時価に近い取引だったと推測できます。
グラクソスミスクライン(GSK)はそんなに急に資金調達が必要だったのでしょうか?
キャッシュフローはそんなに切羽詰ったようには見えないのですが・・・
グラクソスミスクライン(GSK)の購入を躊躇
わたしは、今年3月の一般用医薬品(OTC)事業の強化を好感してグラクソスミスクライン(GSK)の購入を真剣に考え始めました。
5年間の平均配当利回りが5.38%なので、配当利回り5.60~6.00%あたりを目安にADR$35~$38に購入価格を定めていたのですが、今回のテサロ(TSRO)買収は、わたしの購入理由と反する動きのように思えて、ここにきて購入を躊躇しています。
とにかく、M&Aが激しいので過去の配当データも微妙に信じきれない不安もあります。
中長期的なポンド安の局面でADRの株価はいいところまで来ているけど、どうしようかな。。。(またまたチキンハートぶりが出ています)
(投資は自己責任で)
というわけで、やっぱり医薬品セクターの激しい事業変動にはついていけないところがあります。
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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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