12/14のNY(BMO)「ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)がベビーパウダーの有害物質(アスベスト)混入の事実を隠蔽」とのレポートがロイター(TRI)より発信されました。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は同日、このレポートに対する公式の否定声明を出しています。
Dec.14 ロイターレポートの内容
12/14に発信されたロイター(TRI)のレポート内容は、「1972年~1975年の間にジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は、ベビーパウダーの複数回検査において微量の有害物質(アスベスト)の検出を知りながら隠蔽した」というものです。
📃 ロイターのオリジナルレポートはこちら
(www.reuters.com)
➤Johnson & Johnson knew for decades that asbestos lurked in its Baby Powder
(www.reuters.com)
➤Johnson & Johnson knew for decades that asbestos lurked in its Baby Powder
実はベビーパウダー(原料タルク)の安全性と有害物質(アスベスト)の混入の可能性については、昔からたびたび指摘されているものであり、その都度、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は十分な安全性の実証試験と製品検査を実施していることを主張しています。
📃 Johnson & johnson のロイターレポートに対する声明
(www.jnj.com / www.investor.jnj.com)
➤Statement on Reuters Talc Article
➤5 Important Facts About the Safety of Talc
(www.jnj.com / www.investor.jnj.com)
➤Statement on Reuters Talc Article
➤5 Important Facts About the Safety of Talc
今回のロイターレポートの注目すべき点は、「有害物質(アスベスト)の検出を知りながら隠蔽した」と指摘する点ですが、40年以上前の1972-1975年にあったとされる話の信憑性と、仮にそれが事実だった場合には以下の点が焦点になるように思います。
POINT
・ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)と第三者機関が実施してきたその後の実証試験まで否定するものなのか
・訴訟対象となっているベビーパウダー製造年にも当てはまるものなのか
・安全性をめぐる訴訟におけるJNJの過去証言の矛盾追求に及ぶか
・訴訟対象となっているベビーパウダー製造年にも当てはまるものなのか
・安全性をめぐる訴訟におけるJNJの過去証言の矛盾追求に及ぶか
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の過去の訴訟問題
ヘルスケアセクターの企業はとかく訴訟問題にさらされるリスクがあります。
📌 ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の最近の訴訟問題など
2015 統合失調症薬「リスパダール」副作用
2013 麻酔用鎮痛剤「フェンタニル」EU競争法違反
2013 人工股関節「ASRヒップシステム」リコール
2012 外科用メッシュ製品の製造物責任
2010 コンタクトレンズの公正取引違反
2009 鎮痛剤「モトリン」リコール隠し
2006 「ベビーパウダー」タルク被害
…
Google先生に軽く聞いてみただけでこれだけ出てきます。
毎年のように訴えられており、小さな事案も含めると1万件以上に及ぶとのことです。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)への投資計画
わたしはジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)への投資比率が高い(≒15%)ので訴訟問題が出るたびにとても心配になることは事実です。
2~3年に一度は訴訟沙汰の大きなニュースがありますので、「またこういうの・・・」と正直思うところです。
今回のスキャンダルなレポートで売却などは考えていません。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は全面否定の公式声明も即座に発表していますし、最終的には自己責任で投資した企業を信じて行方を見守るだけです。
ポートフォリオのバランスもありますが、万一、JNJが30%、50%と必要以上に売られるならば買い増しも計画します。
そこまで一気に落ちてくるなら、ロイターレポートの影響は深刻な事態ということにはなりますけど。。。
企業の存亡に関わる事件や事故
どんな企業でも事件や事故に巻き込まれたり、不祥事を起こすリスクはあります。
📌 企業の存亡に関わる出来事として記憶に残るところでは
・2000 ブリヂストン(5108):ファイアストン社製タイヤの欠陥事故
・2001 Enron(ENE):不正取引による粉飾決算→破綻
・2010 BP plc(BP):メキシコ湾原油流出事故
・2018 PG&E(PCG):カリフォルニア州大規模山火事の責任問題
2000年のファイアストーンの欠陥事故で株価が1/3まで落とされたブリヂストン(5108)は、今ふりかえれば絶好の買い場でした。(5年後に株価は戻ります)
1964年のサラダオイル事件の詐欺被害で無配に転落し、株価が1/2まで売られたアメリカン・エクスプレス(AXP)を買ったのがウォーレン・バフェットさんです。
(投資は自己責任で)
というわけで、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の投資スタンスを再確認するチキンハート(CH)でした。
LINK
Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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