2019-01-07

下落局面でわかるアナリストの本当の実力

Grüß Gott / Hello

下落局面で明確に予測を示せるアナリストこそ本当のプロだと思います。

予測が当たるか外れるかは別として、それ以前のプロとしての覚悟の問題です。

  下落局面になると「様子見」を連発するアナリストが増える


マーケットの上昇局面では基本的に何を買っても騰がると思います。

この時のアナリストたちは具体的な目標株価や彼らなりに調べたのでしょう根拠を自信満々に語り出します。

仮に個別の予測が外れたとしても、他で十分取り返せる局面ですから批判の目もかわすことができます。

ところが、下落局面になると途端に歯切れが悪くなり、「え~しばらくは様子見で。。。」的な発言を連発するアナリストが目立ってきます。

下落局面で恐くなって「様子見」してしまうのは、わたしたち素人のレベルと一緒で、今さらアナリストから言われなくてもわかることです。

悲しいことですが、皮肉にも長期投資を推奨するアナリストの方に歯切れの悪い「様子見」発言を繰り返す傾向が見受けられます。

  本当のアナリストなら覚悟を持って予測する


単に「様子見」発言に終わるのではなく、下落局面がいつまで続くのか、その転換条件を具体的に予測し、戦略を示すことこそがプロとしてのアナリストの仕事と思うのです。

みんなが参考にしたい情報は、「で、いつまで様子見なの?」 ということです。

もちろん、下落局面の終わりを予測することなど極めて困難であることは誰もが承知しています。

それは上昇局面の天井でも同じことですが、上昇局面の時には様々な経済指標などを引き合いに具体的なターゲットを示すアナリストの数が増加するのに対し、下落局面では具体的なターゲットを示すアナリストが減少してしまいます。

トレンド転換時期の予測は困難でも、過去の例や転換点となる条件候補くらいは示せるはずです。

様々な経済指標、テクニカル、地政学的なことなど、長期投資向けの転換点目安となる条件はいっぱいあります。

そのひとつさえも示さずに、「様子見」という盾に隠れようとするアナリストが多いことは残念でなりません。

長期投資を推奨するのであれば、アナリストにとってリセッションは具体的な戦略を示す大きなチャンスとも思うのですけどね。

下落局面でこそアナリストの正体が見え、本当の実力がわかると思いますので、しっかりとその面々を覚えておくようにしています。

鼻にはつきますが、口の悪い上から目線のアナリストさんの方が具体的な予測をしっかり出されているように思います。

  「大底」は一瞬で終わる


今日は何が言いたいかと言うと、アナリストの漠然とした「様子見」は疑うということ。

相場の「天井」と同じく「大底」も一瞬で終わります。

不思議なもので「様子見」を決め込んでしまうと「大底」に気づくのも遅れるように思います。

長期投資にタイミングで挑むなら、なおさら「様子見」を終える条件を明確にしておかないと、あっという間に船は出航してしまいます。

「様子見」していて船が出た後に船に乗れと言われても。。。なかなか乗る船を見つけるのも大変です。

結局のところ、アナリストにもマーケットにもふりまわされず、普段買いのドルコストを貫く方が結果を残せるのも頷けます。


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