2/23 バークシャー・ハサウェイ(BRK)の決算発表と同時に恒例の「バフェットからの手紙」が発信されました。
目 次
バフェットからの手紙
《2018 - Warren Buffett's Letters to Berkshire Shareholders》
📌 情報元:BERKSHIRE HATHAWAY INC. (berkshirehathaway.com)
- Warren Buffett's Letters to Berkshire Shareholders
- Warren Buffett's Letters to Berkshire Shareholders
わたしが注目したヘッドラインを抜粋すると
- Focus on the Forest ? Forget the Trees
「木を見て森を見ず」という諺がありますが、そのパラドックス。
要するに、「バークシャー・ハサウェイ(BRK)の事業は多岐に渡っており、一部の事業の不調だけを見ないでください」ということだと思います。
このヘッドラインが一番最初に来たということは、バフェットさんも昨年終盤からの投資先の不調に対し、株主たちの目を気にしているのかな。
リンカーンの逸話など引用してバークシャー・ハサウェイ(BRK)の経営方針を例えています。
- Repurchases and Reporting
自社株買いのことについて報告されています。
※バークシャー・ハサウェイ(BRK)は昨年「制限なき自社株買い」の方針を発表しています。
- Investments
既に発表されている昨年末時点の最新ポートフォリオの内容と先週のKHC報道以上の情報はないようです。
📌 情報元:DATAROMA (dataroma.com)
➤ - Warren Buffett - Berkshire Hathaway' Portfolio
➤ - Warren Buffett - Berkshire Hathaway' Portfolio
- The American Tailwind
バフェットさんご自身の77年の投資生活と「これからの77年」という遥かな未来を重ね、「すべての国の繁栄がアメリカの追い風、バークシャー・ハサウェイ(BRK)は国境を越えて投資する」と結んでいます。
ここ数年のラストヘッドラインは皮肉まじりのものが多かったですが、今年は「アメリカの追い風」とヘッドラインは一見ポジティブでした。
しかし、穿った見方をすれば、内容はトランプ政権に対するちょっとした皮肉にも受け取れます。
過去のバフェットからの手紙
昨年と一昨年のバフェットからの手紙をふりかえってみると
《2017 - 》
- Acquisitions
昨年は「買収」というヘッドラインが最初でした。
積極的な買収を表明していましたが、昨年は彼らの思うようには進まなかったようですね。
- Investments
「マーケットは短期に見れば投票箱、長期に見れ計量器」と長期投資を信じなさいというメッセージがありました。
- "The Bet" is Over and Has Delivered an Unforeseen Investment Lesson
「アナリストたちの言うことに金を出す価値はない、ファンド(投資信託やETF)など買うな」とバフェット流の皮肉で結んでます。
《2016 - 》
- What We Hope to Accomplish
Babies born in America today are the luckiest crop in history.
「今日アメリカに生まれた赤ちゃんたちは、歴史上もっとも幸運である」
マーケットに対する完全な強気姿勢がヘッドラインの最初でした。
- Share Repurchases
自社株買いのことに触れています。
- "The Bet" (or how your money finds its way to Wall Street)
「ウォール街のお金の流れを理解しなさい(ファンド(投資信託やETF)など買う価値なし)」と説いて結んでいます。
ここ数年のETFブームに対して、バフェットさんはこの頃から否定的なようです。
※ちなみに「買うなら、S&P500のインデックス」ということです。
チャーリー・マンガーさんの発言
バークシャー・ハサウェイ(BRK)の決算発表の数日前、バフェットさんの相棒=チャーリー・マンガーさんのインタビューがあります。
📰 関連ニュース:Forbes - Roger Aitken - 2019/02/21
➤ - バフェットの盟友、「難局にある米経済」の将来を楽観視
➤ - バフェットの盟友、「難局にある米経済」の将来を楽観視
こちらの方が現在のマーケット観が明確に紹介されており、チャーリー・マンガーさんは以下の点を発言されています。
- 競争が激しく企業の評価額が高すぎて買収は難しい
- 自由貿易に制限を設けることが間違いだとは思わない
- 米ロ関係よりも米中関係を重視している
- アマゾン(AMZN)は素晴らしい企業であり今後も成長するだろう
わたしの投資計画への影響
「バフェットからの手紙」で注目していたのは、現在のマーケットに対してバフェットさんは「強気」なのかという点でした。
ITバブル崩壊~アメリカ同時多発テロの直後、リーマンショック後、最近では2015~2016のリセッションの弱気局面では明確に「強気」を表明していたのですが、今回の「バフェットからの手紙」からは、わたしは「強気」と読み取れる内容を感じることができませんでした。
チャーリー・マンガーさんの発言も合わせて、バークシャー・ハサウェイ(BRK)が引き続き買収候補を探していること、上場株の買い増しも従来どおり継続するだろうことは間違いないと思いますが、一方で膨れ上がるキャッシュを自社株買いに向かわせていることも事実です。
自社株買いに向かうということは、現状総合的には「割高」という評価をしているのだと思いました。
わたしは昨年の高値から15%落ちのところでディフェンシブ系に『本気買い』を仕掛け、30%落ちを目安に非ディフェンシブ系への『本気買い』を計画していましたが、クリスマスクラッシュでの20%落ちから一気に反転してしまい、計画を変更すべきか悩みました。
📍 チキンハート(CH)の『本気買い』目安
この状況で軽い調整を待って非ディフェンシブ系への『本気買い』に踏み込むべきかですが、バフェットさんから「強気」姿勢を読み取れなかったことから、最初に立てた計画どおり、もしもの30%落ちまで非ディフェンシブ系への『本気買い』は自重したいと思います。
もちろん、個別の銘柄では魅力的な配当利回りに来たら、過去の配当実績と一定の業績を条件に『普段買い』を実施していきます。
疑問を感じても、最後に勝ってきたのがウォーレン・バフェットであることは忘れてはいけないと思う。
(投資は自己責任で)
というわけで、2019年の投資活動的にはちょっと微妙な「バフェットからの手紙」だったかな。。。
LINK
Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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