5/30(AMC)に発表されたGap Inc.(GPS)のQ1.2019決算発表は売上,EPSとも前年同期比減、いずれもマーケット予測を下回り、通期ガイダンスを下方修正する最悪の決算となりました。
目 次
Gap Inc.(GPS):Q1.2019決算発表
- コスト削減効果で調整前利益は38%増益(EPS=$0.60)
- OldNavyのスピンオフは予定通り2020年実施を予定
- 発表後の翌日(5/31)株価は最大-16.89%(終値-9.32%)の急落
- 5月の下落率は最大-34.36%(現在-28.37%)の暴落
業績と配当
(🔎 グラフはクリックすると大きくなります)
📍 売上と営業利益
📍 事業別売上比率
- 売上推移は深刻な減少レベルには見えない
- 稼ぎ頭のOldNavyの比重が年々高まっている
- 利益率とFCFがじわじわ悪化の傾向
📍 キャッシュフロー
📍 ROAと配当性向
📍 配当実績
- 配当利回り
- 5年間平均:3.25%
- 配当落日の最高:3.72%
- 配当落日の最低:2.04%- 増配率
- 2017-2018:4.35%
- 5年間平均:16.65%- 連続増配
- 34年間減配なし
…増配回数は27回(79%)- 自社株買い
- 2018:3.23%
- 5年間平均:3.86%
わたしの投資計画
ギャップ(GPS)は長期視点では大きな苦境を何度も乗り越えながら30年以上減配したことがなく、一時はウォーレン・バフェットさんからも評価され買われるなど、経営判断の迅速さには定評を得てきた企業です。
不調に陥っているGAPブランドの日本店舗撤退の判断も早かったですね。
今回の決算が嫌気されて急落する局面があったら購入を検討していたのですが、さすがにここまで悪い決算は想像していなかったです。
事前のマーケット予測に対しEPSは20%に達するMiss、通期では前回予測から少なくとも15%の下方修正ですから、5/31の最大下落幅は妥当、終値は甘い範囲とも思えてしまいます。
米中問題を抜きにしても酷い決算だったと思われ、普通なら事前に下方修正を出すべきレベルではなかったのかなと思います。
投資を始めた頃からギャップ(GPS)はたびたび売買しており、相性も良い方なのですが、さすがに今回はチキンらしく見送ります。
具体的な投資見送り判断としては
- 四半期ベースの配当性向が100%超へ悪化
- 2015年にCEO交代から好決算が続かない
- この現象は減配リスクが高まったサインともとれます。 - OldNavyのスピンオフ(2020年予定)は現ホルダーへの救済とも受け取れる
- Gapへの投資が目的ならOldNavyのスピンオフ以降の方が無難と思いました。
逆に敢えて買い材料としては、売上減少も赤字に転落するレベルではないと思うし、下方修正後のFwdP/Eでも10倍を切っているので短期的なキャピタルゲインを狙うには魅力はあると思います。
(投資は自己責任で)
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というわけで、アパレルは好きなセクターだけに衝動買いしないように気をつけたいです。
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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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