日本国内の消費動向に大きな影響を与えるインバウンド需要について、訪日外国人客数との関係を考えてみます。
目 次
8月の訪日外国人客数2.2%減(韓国48%減,中国16%増)
先週、観光庁から発表された8月の訪日外国人客数は前年同月比で2.2%の減少となりました。
(🔎 グラフはクリックすると大きくなります)
📌 情報元:日本政府観光局 (www.jnto.go.jp)
➤訪日外客統計の集計・発表
➤訪日外客統計の集計・発表
大きく減少したのは韓国の48%減で、悪化した日韓関係を反映しています。
昨年、一昨年8月の韓国からの訪日外国人客数比率は全体の23%~25%を占めていますから、ここが半減したとなれば単純に全体で10%近く減少した数字が出ていてもおかしくないのですが、実際には2.2%という減少幅でおさまっています。
これは中国からの訪日客が16%増と一段と増加しているからのようです。
米中関係の緊張が増した背景もあるのでしょうか、今年4月以降は中国からの観光客の向う先がアメリカから他国にシフトしたかのような統計結果です。
そう考えると、ティファニー(TIF)のQ2.2019決算内容ともリンクしますね。
ちなみに政治情勢に揺れる香港は4%減となっています。
インバウンド需要に影響する一人あたりの支出額
※2019は8月までの累計
訪日外国人客数は2013年頃から急激に上昇しています。
今年も8月時点で前年比7割に到達しているので、おそらく前年比で5%は上回るのではないかと予測します。
また、日本国内の消費動向に大きな影響を与えるインバウンド需要に直接関わるのは一人あたりの旅行支出、消費額と思います。
以下は昨年の訪日客一人あたりの消費額の比較です。
📌 情報元:観光庁 - 統計情報
➤訪日外国人消費動向調査
➤訪日外国人消費動向調査
平均は一人あたり15万円ですが、オーストアリアを首位に欧米、中国からの観光客の支出額が高いです。
滞在日数、訪日目的にもよるかと思いますが、韓国は最下位で、首位のオーストラリアの1/3、下から二番目のフィリピンにさえその2/3の支出額と極端に低いです。
韓国からの訪日客の減少による経済的な影響は限定的かもしれません。
訪日外国人客数の発表においては、景気減速を懸念される中国、欧州からの訪日客数の変化の方に注意すべきかと思いました。
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