NYダウ採用銘柄の入れ替えが発表されました。(適用はAug.31)
この入れ替えに現在のNYダウの歪みが端的に現れていると思います。
目 次
NYダウ銘柄入れ替え(Aug.31)
📍 除外
📍 採用
NYダウの歪み
今回のNYダウ入れ替えのタイミングはアップル(AAPL)の株式分割(1:4)に合わせたと言われています。
エクソン・モービル(XOM)の除外が一番大きな話題になっていますが、その件はちょっと置いておいて、むしろファイザー(PFE)とレイセオン・テクノロジー(RTX)の入れ替えの方が現在のNYダウの歪みを浮き彫りにしたように思います。
- ファイザー(PFE) → アムジェン(AMGN)
- レイセオン・テクノロジー(RTX) → ハニーウェル(HON)
基本的に同じセクターであり、時価総額も似たり寄ったりです。
ハニーウェル(HON)は2008年に除外されて以来の出戻りになりますけど、今回の入れ替えにあたり何か特別な活躍でもありましたっけ?
この二組の入れ替えの正当な理由を考えてもよくわかりません。
考えられえる理由があるなら"株価の絶対額"で、値がさ株の方がNYダウにとって都合がいいから採用したと想像します。
かつては株価が$100を超えると株式分割するのが慣例のようでしたから、株価そのものを意識したような今回のような入れ替えは無かったと思います。あくまでNYダウとして相応しい企業が選ばれていたと思うのです。
本筋から外れたような入れ替えが今後も続くようなら、NYダウはその存在意義を失ってしまうのではないかと危惧します。
とはいえ、NYダウの歪みに不満を持ったところでどうにかなるわけでもなく、このNYダウの姿でマーケットは動いていくと頭を切り替えなければいけない。。。
一部のわずかな銘柄の寄与度に左右される日経も同じです。
エクソン・モービル(XOM)の除外
現在のNYダウ採用銘柄の最古参メンバーであったエクソン・モービル(XOM)が除外されることになりました。
2018年のゼネラル・エレクトリック(GE)に続き、またしても最古参メンバーのNYダウ除外となりました。
代わって採用されたのが、情報技術セクターのセールスフォース(CRM)です。
- エクソン・モービル(XOM) → セールスフォース(CRM)
斜陽の"エネルギー"から"情報技術"へのこの入れ替えは時流に適っているとして、では、なぜシェブロン(CVX)ではなくエクソン・モービル(XOM)だったのでしょうか?
エネルギーセクターとして、上流から下流までアメリカを代表する企業はエクソン・モービル(XOM)であり、世界的認識でもシェブロン(CVX)ではないと思われます。
上項(NYダウの歪み)の繰り返しになってしまいますが、シェブロン(CVX)が残ったのは株価の絶対額が大きいからだと思います。
📈 Aug.27時点の株価
- XOM:$40.01
- CVX:$84.78
同様に採用される方はなぜアマゾン(AMZN)ではなくてセールスフォース(CRM)なの?
アマゾン(AMZN)の株価の絶対額があまりに大きすぎるからでしょう。
📈 Aug.27時点の株価
- AMZN:$3441.85
- CRM :$272.32
びっくりしたのはこの入れ替え発表を受けてセールスフォース(CRM)の株価が30%近く暴騰していること。これって。。。もう何も言えません。
果たして適用されるAug.31以降はどう動くのでしょうかね。
参考までに2008年6月にゼネラル・エレクトリック(GE)に代わり採用されたウォルグリーン(WBA)は採用発表後+6.59%の上昇、適用直後は-10.85%の下落でした。
というわけで、NYダウの戦前からの採用銘柄はP&G(PG)だけになるようです。
LINK
Wikipedia (en)
➤Dow Jones Industrial Average
➤Historical components of the Dow Jones Industrial Average
➤Dow Jones Industrial Average
➤Historical components of the Dow Jones Industrial Average
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