Aug.31(TYO-BMO) ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが日本の総合商社株(5社)を大量取得したと報告しました。
投資額の合計は時価にして$6.7B相当、バークシャーにとってはウェールズ・ファーゴ(WFC:$5.74B)を凌ぐ大きな保有比率になります。
目 次
バークシャーハサウェイが日本の総合商社株(5社)を大量取得
Aug.31(TYO-BMO)、アメリカ時間(Aug.30)ではウォーレン・バフェット氏の誕生日にあたるこの日、驚きのニュースが飛び込んできました。
ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャーハサウェイが、日本の総合商社5社、具体的には伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、三井物産(8031)、住友商事(8053)、丸紅(8002)の各発行株式数の5%を大量取得したことを関東財務局に報告しました。
📚 情報元:BERKSHIRE HATHAWAY INC.
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📌 バークシャー・ハサウェイが取得した総合商社株
購入理由は「(日本の)5大商社が世界中で多くの合弁事業を手掛けており、~将来、相互利益の機会が生まれることを期待」
バークシャーハサウェイの子会社を介して、過去一年を掛けて購入していたようです。
今現在の投資額の合計は時価にして$6.7B相当、バークシャーにとってはウェールズファーゴ(WFC:$5.74B)を凌ぐポートフォリオにして3%強にあたる保有比率となり、1社単位でも伊藤忠商事(8001)が1%を超えて、JPモルガン(JPM)に次ぐ保有率に踊り出ます。
バフェットさんは今後も各社発行株式数の9.9%まで買い進める可能性があると積極的なコメントを出しています。
もし、これが現実となれば日本の総合商社株のポートフォリオ比率がバフェット銘柄の代表格=アメリカン・エキスプレス(AXP)に迫ることを意味します。
📌 バークシャー・ハサウェイの主なポートフォリオ構成銘柄
バークシャー・ハサウェイの場合、およそポートフォリオの1%を超える投資についてはバフェットさんご本人の判断が働いているものと思われます。
ここ10年でこれに当たる購入活動
- 2018.Q3:金融株=6.45% (BAC=2.64%,JPM=1.82%)
- 2016.Q4 航空株=5.21% (DAL=1.79%,LUV=1.46%,UAL=1.21%)
- 2016.Q3 AAPL=3.30%
- 2015.Q4 T=1.52%
- 2015.Q3 PSX=1.92%
- 2013.Q3 XOM=3.07%
- 2011.Q1 IBM=1.36%
ほとんどの銘柄が今となっては放出されており、日本の総合商社も結局は放出という結末は十分考えられます。
しかし、買われないことにはコカコーラ(KO)もアメリカン・エキスプレス(AXP)もアップル(AAPL)もなかったわけです。
今回の日本の総合商社株の購入(3%強)規模はかなり本気モードの買いにあたることは誰も否定できない事実でしょう。
マーケットと人々の反応
バークシャー・ハサウェイの報告があった Aug,31 の日本のマーケットでは、投資対象となった総合商社株が揃って急騰、海外投資家の買いが殺到したようです。
このニュースに対する市場関係者のコメントを聞き拾うと、驚愕、歓迎、困惑が入り混じる複雑な心理状況が見受けられますが、多くのアナリスト、投資家からは「こんなの買ってどうするんだ?」的なむしろ"疑念"に寄った"困惑"が強く滲み出ているように感じました。
昨年からバークシャー・ハサウェイのキャッシュがどこに向うのか注目されていましたが、まさか日本株、それも総合商社に向っていたとは誰も予想していなかったということでしょう。
日本のマーケットの成長性を疑い、中でもさらに低P/E,低P/Bで放置、見向きもしなかった総合商社株にウォーレン・バフェットの"買い"が入ったことに、灯台下暗しの悔しさが垣間見られる、というところでしょうか。
考えてみれば、コカコーラ(KO)、アメリカンエキスプレス(AXP)に始まり、最近のIBMを経由してアップル(AAPL)に辿りつくIT銘柄への投資開始まで、バフェットさんの投資対象は、「どうして?なぜ?」が蔓延する時ほど当たる。
日本の総合商社への投資にはどのような答が出るでしょうか。
肯定も否定もしないスタンスで見守っている人が賢明だと思います。
わたしの思うところ
バークシャー・ハサウェイはQ2.2020でバリック・ゴールド(GOLD)というカナダの金採掘会社の株を購入しており、「投資先を金融から資源に移行か?」などと囁かれましたが、バリック・ゴールド(GOLD)のポートフォリオ比率は0.28%という小さなものだったので騒ぎすぎだと無視していました。
でも、金融株を大量放出し、そして今回、資源色の濃い日本の総合商社への大量投資が明らかになったことで、考えを改めないといけないのかもしれません。
「投資先を金融から資源に移行か?」
すこし注意深く見ていきたいと思います。
バークシャー・ハサウェイの溜め込んだキャッシュの行き先として、バフェットさん=バークシャー・ハサウェイは本当はエクソン・モービル(XOM)やフィリップモリス(PM)、ロッキード・マーチン(LMT)あたりに入りたいんじゃないかなと勝手に想像していたのですが、最近のESGブームに反するようなイメージが強い銘柄には社会的影響力のある投資家としては投資しづらいのかな・・・なんて思ったりします。
また、新たな投資先として一年前から日本の総合商社株を選んでいたということは、アメリカのマーケット全体にコロナショックのリセッションを含めても割高感を感じているのでしょうか。。。
💸 わたしの投資計画
素直に嬉しいです。
総合商社をそこそこ保有していたことはもちろんですけど、一番嬉しかったのは「総合商社は複数の会社に併行して投資する」というわたしの投資判断を、バフェットさんが肯定してくれたような気がして。。。
でも、この先の買い増しについては慎重に考えています。各社の平均取得額と配当利回り次第ですね。
素直に嬉しいです。
総合商社をそこそこ保有していたことはもちろんですけど、一番嬉しかったのは「総合商社は複数の会社に併行して投資する」というわたしの投資判断を、バフェットさんが肯定してくれたような気がして。。。
でも、この先の買い増しについては慎重に考えています。各社の平均取得額と配当利回り次第ですね。
(投資は自己責任で)
というわけで、Welcome, Mr. Warren Buffett!
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