2018-11-02

『落ちてくるナイフ』を掴みに:ドコモ(9437)とKDDI(9433)

Grüß Gott / Hello

ドコモ(9437)の携帯料金値下げ宣言で日本の通信株が暴落に近い下げとなりました。

『落ちてくるナイフ』かもしれないけど、わたしは掴みにいくことにしました。


  ドコモ(9437)の発表と通信株の大幅安


10/31の引け後にドコモ(9437)が「2019年度に携帯料金を2~4割値下げする」と発表しました。

NTT docomo社の説明資料(www.nttdocomo.co.jp)
  ➤2018年度 第2四半期決算説明会 (PDF-P55)

重要な点をまとめてみると
  • 値下げによる顧客還元額は4,000億円
  • この影響で2019年度から減益が生じる
  • 現在の営業利益水準を回復するのは2023年度になる

この発表を受けて11/1のマーケットでは、ドコモ(9437)KDDI(9433)ソフトバンク(9984)の通信株が揃って大幅下落、ドコモの利益が40%を占める親会社のNTT(9432)にいたっては大引けにS安の暴落となりました。

2018.11.1の通信株のパフォーマンス
CodeCompanyPrevOpenHighLowCloseChange% Chg
9437Docomo2,844.502,560.502,583.502,406.002,426.00-418.50-14.71%
9433KDDI2,814.502,464.502,465.002,331.502,360.00-454.50-16.15%
9984Softbank9,048.008,648.008,665.008,224.008,310.00-738.00-8.16%
9432NTT4,750.004,276.004,309.004,050.004,050.00-700.00-14.74%

※KDDI(9433)はドコモに同調するか慎重な姿勢を示しています。

  『落ちてくるナイフ』を掴みに


チキンハートは以前から通信株の買い場を待っていたので、ドコモ発表で通信株が落ちてくるならここが「買い」と決めました。


10/31のナイトセッションではあまり落ちてなかったのですが、朝起きてアメリカのADRを確認したらドコモ(ADR:DCMYY)もKDDI(ADR:KDDIY)も大きく下落していました。

ADRの場中の安値が目標としていた株価まで落ちてきたことを確認し、チキンハートはドコモ(9437)とKDDI(9433)の「買い」を敢行、寄り付き前から発注しました。

ところが、この日のドコモ(9437)とKDDI(9433)の板は市場が開いてからもADR取引額よりはるかに低いポジション、時間を経過するごとにさらに低くなっていきました。

「何か他の悪材料でも出たのかなぁ。。。」と不安になり、一旦注文を取り消すべきか、この場に来てまたまたチキン病が顔をのぞきました。

「昨晩一生懸命考えたんだから、たとえ『落ちてくるナイフ』だったとしても、ここは心を決めて!」と初志貫徹。

しばらくして、まずドコモ(9437)が寄り付いて、その後KDDI(9433)も寄り付いた。

「約定」!

この日さらに下で入れていた指値も拾われて次々と「約定」!

通信株に目を奪われながら、公益株などの動きも横目で気になったりして・・・ちょっと疲れた・・・

一日明けた今日はドコモ(9437)もKDDI(9433)も反発していますが、この下落トレンドがしばらく続くならば、二段目の投入も辞さない構えです。

といいつつ、『落ちてくるナイフ』に怯えてますけど。。。

  今回の通信株の売り浴びせに思うこと


まずは、今回の通信株の売り浴びせに対するアナリストさんの見解をひとつご紹介しましょう。

某証券会社アナリスト:
「(ドコモは)2023年度まで利益が落ち込み増益見通しがないため、当面の配当は今期の110円が継続され増配は見込めない」

ひとりの見解がすべてとは申しませんが、マーケットの反応からすると大方は似たようなものと思います。

で、わたしが思うことは・・・
ここ数年、「通信会社は儲けすぎ」らしいですが、どうして低P/Eで放置されていたの?
「たばこ株」もそうですが、アナリストさんたちの「今後は見込めない」ほど当てにならないものは無い。
ドコモ(9437)は2023年には現在の営業利益に戻ると言ってる
2023年に営業利益が回復し、その間「増配は無いけど減配も無い」ならそれで良いと思います。

では、「2023年まで増益と増配を見込める」企業ってどこ?
4000億の減収は減益とは違う
ドコモ(9437)の前期連結売上は4.7兆円、営業利益は9732億円です。4000億は売上の減少であり、営業利益の減少ではありません。

営業利益が4000億減ならわたしだって買いません。
ドコモ(9437)の自社株買いの総額から
今期は10円増配&自社株買い6000億円、昨期は20円増配&自社株買い3000億円です。4000億減収の影響って・・・

過去の自社株買いの額を見れば、それ以上の説明は不要だと思います。
ここで買えば5%の増配率を先取りしたの同じでは?
10月上旬のドコモ(9437)の配当利回りは3.35%前後、昨日の終値で配当利回りは4.5%に跳ね上がりました。

来期以降、2013年度まで年5%の増配分を先取りしたのと同じだと思う。

ドコモ(9437)中心のお話でしたが、KDDI(9433)についても同じで、いくらなんでも両社の企業価値からして「売られすぎ」だと思います。

というわけで、わたしとしては今年一番の大口取引となりました。

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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

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