今年4月以降、タイヤメーカーの株価が軒並み下落傾向にあります。
タイヤメーカーの株価下落が意味するところを考えてみます。
目 次
主要タイヤメーカーの株価
以下は主要タイヤメーカー90日間の株価の動きです。(チャート引用のためADRから)
📉 ブリヂストン(ADR:BRDCY)
📉 ミシュラン(ADR:MGDDY)
📉 グッドイヤー(GT)
4月高値からの下落率
- ブリヂストン(5108):≒-10%
- ミシュラン(ML.PA):≒-20%
- グッドイヤー(GT):≒-45%
チャートで挙げた企業以外でも
- コンチネンタル(CON.DE):≒-35%
- ピレリ(PIRC.MI):≒-30%
タイヤメーカーの株価はかなり悲観されているようです。
米中貿易協議の影響をもろに受けるグッドイヤー(GT)の株価が一番酷く、日本のブリヂストン(5108)が一番健闘。
主要タイヤメーカーの売上推移
以下は主要タイヤメーカーの売上と営業利益推移(2020は予測)です。
📍 ブリヂストン(5108)
📍 ミシュラン(ML.PA)
📍 グッドイヤー(GT)
ここ数年の売上はなんとか維持しており、今期もほぼ横ばいの予測なので、現時点でここまで株価が一方的に悲観される状況ではないと思うのですが、マーケットはさらに業績が落ち込むと見ていると判断した方がいいようです。
タイヤメーカーの株価は景気悪化を先取りする?
出処ははっきり覚えていませんが、以前経済番組でタイヤメーカーの株価は自動車メーカーよりも景気動向、特に景気悪化を先取りして動くという話を聞いたことがあります。
新車の販売台数は景気の上昇とその失速時に敏感に反応すると思いますが、景気の後退から底打ちまでのサイクルでは反応が鈍くなるかもしれません。
常識的に景気後退入りから新車は一気に売れなくなるでしょうから。
その点、タイヤは中古車であろうと交換という需要があるため、景気の後退~底打ちまでのサイクルでも敏感に反応していくように思われます。
特に輸送用の大型車や航空機のタイヤ交換には規制もありますし、事業を継続する上で不可欠なものです。
景気がどんどん悪くなると、事業そのものが縮小されたり、個人であればタイヤ交換を先延ばしにしたり、中古需要の方が増えたりするなどが考えられ、タイヤ市場は景気底打ちまで敏感に反応するという説も頷けます。
タイヤの売上をチェックしておく価値はあると思います。
考えてみれば、タイヤはゴムで素材系です。
今現在、化学を筆頭に素材系全般が下落モードにあることから「景気悪化を先取り」する説は素材系全般に言えることだったりして。。。
化学は事業内容が生活と身近ではないのでタイヤの方がわかりやすくて目立つのかな。
と、"素材系"との結びつけは単なる思いつきです。そんな簡単なものではないと思います。
わたしの投資計画
現在株価急落中のグッドイヤー(GT)を長年保有しています。
現在のわたしの投資方針では明らかに投資対象から外れる銘柄なのですが、グッドイヤー(GT)さんには多々感謝することが過去にありまして、その名残で御守として少額ではありますが永久保有しています。
「タイヤメーカーは景気悪化を先取りする」を証明するかのように、グッドイヤー(GT)は景気が悪くなるたびに経営破綻懸念の噂が出るので、よほど追い詰められた勝負処でない限り投資はおすすめできません。
わたしが今後投資するとしたら、ブリヂストン(5108)の方だと思います。
とかいいながら、グッドイヤー(GT)に再度投資することもノーチャンスではないです。
というわけで、マーケットがタイヤ需要の減少を見込んでいるなら、ちょっと嫌なかんじですね。
LINK
➤日本自動車タイヤ協会
➤ブリヂストン - 投資家情報
➤日本経済新聞 - マーケット - ブリヂストン
➤Goodyear Tire & Rubber Co. - Investor Relations
➤Morningstar - Stocks - Goodyear Tire & Rubber Co.
➤ブリヂストン - 投資家情報
➤日本経済新聞 - マーケット - ブリヂストン
➤Goodyear Tire & Rubber Co. - Investor Relations
➤Morningstar - Stocks - Goodyear Tire & Rubber Co.
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