2019-08-30

アルトリア(MO)とフィリップモリス(PM)の合併:なぜ株価は両社下落なの?

Grüß Gott / Hello

今週、アルトリア(MO)フィリップモリス(PM)の合併話が浮上しましたが株価は両社下落してます。

マーケットは評価していないということでしょうか。

  目 次



  アルトリア(MO)とフィリップモリス(PM)の今週の株価


📌 アルトリア(MO)とフィリップモリス(PM)の合併報道後の株価騰落


合併の噂が出たのは8/26のNY場中、フィリップモリス(PM)が-4.40%と急落しました。対してアルトリア(MO)は+1.53%の上昇でした。

フィリップモリス(PM)が買収する側と看做されたのであればこの日の動きは理解できます。

翌8/27、対等合併の報道が伝わるとフィリップモリス(PM)は-7.76%と下げ幅拡大の続落、アルトリア(MO)も-3.97%と後を追うように下落しました。

8/28からはやや下げ渋っていますが、先週末起点に8/29まででフィリップモリス(PM)は-10.47%アルトリア(MO)は-4.65%の下落率です。

参考までに、ブリティッシュ・アメリカン(BTI)は-3.05%の下落、日本のJT(2914)は+0.58%と変動がありません。

短期的な反応からはマーケットはこの合併をあまり評価していないように見えます。

特にフィリップモリス(PM)に対して厳しい評価です。

📌 50日騰落率
・フィリップモリス(PM):-12.26%
・アルトリア(MO):-7.40%
・ブリティッシュ・アメリカン(BTI):-4.85%
・JT(2914):-4.25%

  なぜ今、ふたたび合併なのか?


  📰 ニュース元:ブルームバーグ (bloomberg.co.jp)
      ➤フィリップ・モリス、アルトリアと全額株式交換での合併で協議中

合併に向けた持分比率は "フィリップモリス(PM) 58%:42% アルトリア(MO)" と未確定情報ですが伝えられています。

もともと両社は同じ会社で2008年に海外事業のスピンオフでフィリップモリス(PM)が分離しました。

当時はアメリカで後を絶たない訴訟リスクに対応するためで、スピンオフ前の株主の利益を考えての決定でした。

言ってみれば、以降のアルトリア(MO)への投資はいささかリスクを伴うことを意味していました。

あれから10年の歳月で何が変わったかですけど、電子たばこなど新しいポートフォリオの共有とされていますが、訴訟リスクは依然としてあるわけで、この事業はリスク分散を優先しておいた方が良いように素人的には思います。

まだ両社から正式な発表がされていないので、合併メリットを判断できませんけど、消費者側から見れば今も同じ会社のようなものですから、株価の動きからはアルトリア(MO)側に何か苦しい事情があるのかなと疑ってしまいます。

合併で両社急落ってかなりネガティブですよ。

  わたしの投資計画


JT(2914)をそれなりに保有していますが、このセクターは積極的に買い増ししたいという対象ではないです。

でも、現時点での業績指標と配当実績はずば抜けて良いので、やはりポートフォリオには入れておきたいということです。

売上減が止まらず、売上回復が見通せない事業であること、増税タイミングの値上げはいつか限界が来ると思うので、長期的には難しい決断を迫られるタイミングが来るのではないかという不安が常にあります。

JT(2914)以外ではフィリップモリス(PM)を検討したことがあり、今もその検討の対象ですが、やはり長期的なことを考えるとなかなか買いづらいです。

他のセクターだとグローバルにライバル会社をバランスよく保有していこうと思うのですが、この事業だけはあまりその気が起こらないんです。


今回のアルトリア(MO)とフィリップモリス(PM)の合併も個人的にはあまり良く思っていないです。

10年前のスピンオフには意味があったと思いますが、このセクターでリスク後戻りの合併は気になります。

ネガティブニュースにリアルタイムでついていけるJT(2914)だけでいいかなと思ってしまいます。

とても難しいセクターだと思います。



というわけで、それにしてもアメリカ企業は動くのが早い。この点には敬服します。

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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

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