石油メジャー四社(XOM,CVX,RDS,BP)のQ4.2019決算が出揃いました。
新型ウイルスをきっかけに原油価格の暴落も追い撃ちをかけ、石油メジャー株の売りが止まりません。
目 次
- 石油メジャー四社(XOM,CVX,RDS,BP)のQ4.2019決算発表
- エクソン・モービル(XOM)
- シェブロン(CVX)
- ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS-B))
- BP(BP) - 四社の利益成長率の変動と原油価格
- 四社の騰落率比較
- 秘かにエクソン・モービル(XOM)に仕掛けています
石油メジャーのQ4.2019決算
《エクソン・モービル(XOM)》
📌 XOM:Q4.2019 - Full.2019
- Q増配予定は次期Q1.2020
📚 情報元:Exxon Mobil - Investor relations
➤Quarterly earnings
➤Quarterly earnings
📍 XOM:過去1年の決算と株価の反応 | 📍 配当実績
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《シェブロン(CVX)》
📌 CVX:Q4.2019 - Full.2019
- Q増配発表:+8.40% ($1.19 → $1.29)
📚 情報元:Chevron Corporation - Investors
➤4Q 2019 Chevron Earnings Conference Call
➤4Q 2019 Chevron Earnings Conference Call
📍 CVX:過去1年の決算と株価の反応 | 📍 配当実績
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《ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS-B)》
📌 RDS-B:Q4.2019 - Full.2019
- 株主還元強化を宣言するも業績悪化からQ配当は今回も据え置き
📚 情報元:Royal Dutch Shell plc - INVESTORS
➤FOURTH QUARTER 2019 RESULTS
➤FOURTH QUARTER 2019 RESULTS
📍 RDS-B:過去1年の決算と株価の反応 | 📍 配当実績($ベース)
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《BP(BP)》
📌 BP:Q4.2019 - Full.2019
- Q増配発表:+2.44% ($0.615 → $0.63 per ADS)
- 発表後の株価は最大+4.88%,終値+3.60%とメジャー四社中唯一の上昇
📚 情報元:BP p.l.c. - Investors
➤Quarterly results
➤Quarterly results
📍 BP:過去1年の決算と株価の反応 | 📍 配当実績($ベース)
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各社前年Full.2018の好決算からバケツをひっくり返したような減収減益のオンパレードです。
一昨年と比較すると総じて上値が抑えられた原油価格が原因で間違いないでしょう。
ただ、石油メジャーの決算は良いときも悪いときも振り幅が大きく、またバランスシートの調整に巨額の資産売買を実施するため、売上やEPSでは単純に測れない面があるかと思います。
そういう意味では原油価格の動向と過去の配当利回りとの比較の方が株価の目安になるのではないでしょうか。
配当利回りでは欧州企業のRDS-BとBPは超高配当、米国企業のXOMとRDS-Bは配当利回りではやや劣りますがその代わり30年以上に渡る安定した増配を実施しています。
長期的にはXOMの増配率が安定していますが、昨年~今年に限ってはCVXの増配率が良化しています。
四社の利益成長率の変動と原油価格
📊 石油メジャー四社の年度別の利益成長率変動と原油価格
(🔎グラフはクリックすると大きくなります)
英国BPは2010年に発生したメキシコ湾原油流出事故による多額の賠償金問題を抱えていたため四社横並びに比較することはできませんが、■エクソン・モービル(XOM)の利益成長率の変動が他社と比較して安定しているように見えます。
エクソン・モービル(XOM)は他社より Downstream(下流) の事業比率が高いため、原油価格の変動に対し利益の振り幅を抑えられるという効果があると思われます。
四社の株価騰落率の比較
📉 石油メジャー四社の騰落率比較(下降局面:2014.6-2016.1)
📈 石油メジャー四社の騰落率比較(上昇局面:2016.1-2018.1)
■XOM,■CVX,■RDS-B,■BP
(情報元:➤Yahoo! Finance)
上の利益成長率の変動幅傾向をそのまま反映するかのように、上昇局面でも下降局面でもエクソン・モービル(XOM)の騰落率が一番小さいです。
一方、ロイヤル・ダッチ・シェル(CVX)の騰落率は両局面ともに一番大きく、原油価格の変動に一番影響を受けていることがわかります。
秘かにエクソン・モービル(XOM)に仕掛けています
環境問題を抱えて悪者にされがちな石油メジャーですが、わたし自身は天然ガスも含めてエネルギー生産は今後も結局のところ増加すると予測しています。
石油メジャーの中では、もともとわたしはBP派です。
メキシコ湾原油流出事故で株価が大暴落していたBPをコツコツ拾い集めてきました。
BPは英国人の年金を支えているという政治的支えの背景があること、原油流出事故が怪我の巧妙となり原油価格が崩れる前に資産売却を出来たこと、そして再生エネルギーへの投資など、石油メジャーの中ではもっとも将来エネルギーへの取り組みを感じられたことなどが理由です。
他のセクターでも投資方針は同じなのですが、一つの銘柄がポートフォリオのコアレベルに成長してくると、リスク分散を兼ねて同じセクターのライバル企業をポートフォリオに組み入れるようにしています。
BPの対抗としては、いろんな意味で一番安定していると思えたエクソン・モービル(XOM)を選んで小口ですが持っていました。
ここにきてエクソン・モービル(XOM)は『カーボン・エンジニアリング』の研究開発にも積極的に投資していることがわかり、その応援判断も加わり本格的に買い増しを決断しました。
欧州ロスチャイルド系のBPと米国ロックフェラー系のXOMのコンビはポートフォリオとしてはいいバランスだと勝手に思っています。
📈 XOM:株価1年チャート
昨夏$70を割ったあたりからそろそろ底値を固めてくれるかなと思い仕掛けたのですが、想像以上の原油価格の落ち込みに見舞われ、判断を誤ったと言わざるを得ません。苦笑いです。
BPの保有率とはまだ差があるので、頃合を見つつXOM単独のポジション替えも視野に次の弾を考えています。リーマンショック時の底値($56.51)にも近づいてますからね。
もしかしたら、今年の勝負銘柄のひとつになるかもしれない、なんて思っています。
こういうセクターへの投資ですから撤退条件も考えておかなければいけないのですが、今のところノーガードで応じます。
朗報
2/3にゴールドマンサックスがエクソン・モービル(XOM)に "Neutral to Sell" の Downgrade を付けてくれました。
目標株価を $72 から $59 に引き下げました。
レーティングを外しまくることで有名(?)なゴールドマンが Downgrade したから、「あ、この辺で終わりかな・・・」なんて根拠もなく期待しています。
目標株価を $72 から $59 に引き下げました。
レーティングを外しまくることで有名(?)なゴールドマンが Downgrade したから、「あ、この辺で終わりかな・・・」なんて根拠もなく期待しています。
というわけで、石油メジャーの決算の振り幅には一喜一憂しないようにと自分を落ち着かせるチキンハート(CH)です。(本当はビビッてます。。。)
LINK
➤BP PLC - Investors
➤Morningstar - Stocks - BP PLC
➤Exxon Mobil Corp. - Investors
➤Morningstar - Stocks - Exxon Mobil Corp.
世界のマーケット情報
➤原油価格 (nikkei225jp.com)
➤Morningstar - Stocks - BP PLC
➤Exxon Mobil Corp. - Investors
➤Morningstar - Stocks - Exxon Mobil Corp.
世界のマーケット情報
➤原油価格 (nikkei225jp.com)
Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you
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