歴代の時価総額第1位に名を連ねるIBMとGEがここ数年、業績低迷中です。
バフェットさんに見捨てられたIBMと、NYダウ30から屈辱の除外を受けたGEについて思うところです。
IBMのこと
注目されたIBMの2018.Q3決算は昨年同期(2017 Q3)以来の減収。減収は予測されていたもののアナリスト予測も下回りました。
出典元:➤米国株 決算マン(@KessanMan)さん
IBM決算 (NYSE:IBM) Q3— 米国株 決算マン (@KessanMan) 2018年10月16日
EPS $3.42 予想 +$0.02
売上 $18.76B (-2.0% Y/Y) 予想 -$330M
いつものIBMでした。株価は時間外で-4.9%(ダウ指数構成企業)https://t.co/fhKMPH3qap pic.twitter.com/lXBRFW0k4k
これを受けて10/17のNYSEでは、一時 -8.06%(終値-7.63%) までIBM株は売り込まれました。
昨年2017.Q4決算で「22四半期連続減収」という不名誉な記録をストップし、回復の兆しが見え始めた矢先だっただけに残念でした。
その「22四半期連続減収」が始まったのは2012.Q2からということになるのでしょうか。
ウォーレン・バフェットさんが驚きのIT銘柄、このIBMへの投資が判明したのは2011年からですから、バフェットさんが購入してから「連続減収」が始まったということになります。
さらにバフェットさんが2017年に撤退を開始してから「連続減収」が止まったというのも不思議な巡りあわせですよね。
ここのところのバフェットさんの動向は、ペトロチャイナ(PTR)などの石油関連株やウォルマート(WMT)など、彼が売った後にしばらくしてから株価が急騰するという傾向がみられ、どうも相性が悪い銘柄がおありのようです。
➤ウォーレン・バフェットさんのこと
(このブログ内の記事)
(このブログ内の記事)
IBMについても「もしかしたら・・・」と思ってしまうわけです。
少なくとも偉大な投資家が厳密な調査を重ねた結果、その財務状況に魅力を感じて大量購入に踏み切ったことは事実であり、彼がIBMから撤退した理由は財務状況が原因ではなく、遅々として進まない売上の回復と、それ以上にアップル(AAPL)という魅力的な投資先が見つかったことだと思います。
IBMの現在の配当利回りは4.68%、23年連続増配中、平均増配率は7%超を維持しています。
今回、再び「減収ニュース」で叩き落されましたので、そろそろひとつ仕込むには面白いタイミングかなと思います。
ただし、ITバブルの崩壊時も減配しなかった信頼がある一方で、1992年~1993年には段階的に80%減配をした過去があります。
コンピュータの世界はおおまかに
・中央システム(by Mainframe)
↓
・分散システム(by Workstation)
↓
・中央システム(by Semiconductor'Power) と変貌してきて、今ふたたび
↓
・分散システム(by Blockchain etc.) の流れになっているのでしょうか。
長期的にみると、「分散システム」の流れになるとIBMの業績が落ちるように見えます。
ちなみに1992~1993年の減配を伴った業績不振では1987年の高値から6年掛けて株価は下落したようです。高値に戻したのはその4年後の1997年です。
現在にそのまま当てはめると高値が2013年ですから、2019年頃に底をつけて2023年に高値に戻す、という周期かと。
『NYダウ20周期』とか唱えているアナリストもいますから、こういう根拠のない馬鹿馬鹿しい説も面白いでしょう?
最悪の「減配シナリオ」も頭に入れて参戦計画をたてないといけないですね。
ゼネラル・エレクトリック(GE)のこと
業績が低迷しながらも黒字はしっかり確保しているIBMに対し、赤字に陥り、50%減配を実施してしまったのがゼネラル・エレクトリック(GE)です。
そういう意味では、既に「最悪のシナリオ」になっているわけですから、『腐っても鯛』ではないですが、GEがこの先もGEであり続けると信じるなら、「キャピタルゲイン狙い」でそろそろ小口から入るには面白いタイミングかなと思います。
GEの場合は、「保険事業の行き詰まり」や「電力用タービンの目測誤り」といろいろ原因が指摘されていますが、なぜここまで落ちぶれてしまったのか、明確にこれという原因がよくわからないです。
カリスマ経営者と言われた、ジャック・ウェルチ氏の多角化事業がここに来て身動きのとれない事態を引き起こし、ジャック・ウェルチ氏のように巨大化したこの企業の舵取りを取れる経営者が不在、というのが一番の原因のように感じてなりません。
現在、必死に事業の再編成を進めているようですが、最近CEOが交代したことが何を意味するかが気になります。
単純に業績低迷の責任を取らされたのか、あるいは事業再編こそが前CEOの役割であり、そのお仕事がほぼ完了したことで、事業運営に強い新CEOにバトンを渡したのか、後者であれば「買い転換」のタイミングにはなりますよね。
注目のGEの決算発表は、2018.10.25です。
GEの現在の配当利回りは3.95%、2017.12に50%減配、リーマンショックの影響で2009.6には67%減配を記録しています。それ以前は32年間も連続増配を続けていました。
ここ10年間は簡単に減配してしまう印象が強く、配当目的の長期投資では今ひとつ信頼できない状況ですけど、失望売りが一服して、$10台で横に落ちつく時があったら狙ってみようかと思っています。(年初来安値は$11.21)
それにしても、NYダウ30からGEが外された時はいろいろ想うことがありました。NYダウ30銘柄中、唯一のオリジナルメンバーとのことでしたから、21世紀に入り完全に時代が変わったことを象徴する出来事でした。
まあ、GEが下落したところでまったく影響の無いNYダウになっていましたから、ドライに見れば当然のことなのですけど。
チキンハートの結論
IBMとGEについては、両社とも業績が低迷してから気になっていて、株価が暴落するたびに「もうそろそろ」と「買いたい病」になるのですが、
一方で「まだ落ちるよ、まだ落ちるよ、落ちたらどうしよう。。。」という弱気が勝ち、今のところチキンハートぶりが功を奏しています。
今度こそ、勇気を持ってどちらかに入ってみようかと思ってはいるのですが、
IBMの方かなぁ・・・(投資は自己責任で)
というわけで、両雄の復活を密かに期待しつつ、「あわよくば・・・」を狙うチキンハートでした。
LINK
➤IBM Corp. - Investor relations
➤Morningstar - Stocks - IBM Corp.
➤General Electric Co - Investors
➤Morningstar - Stocks - General Electric Co
➤Wikipedia (en) - Jack Welch
米国決算情報
➤twitter.com 米国株 決算マン(@KessanMan)
➤Morningstar - Stocks - IBM Corp.
➤General Electric Co - Investors
➤Morningstar - Stocks - General Electric Co
➤Wikipedia (en) - Jack Welch
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