2019-02-14

日経平均の¥21,000回復を読めなかった:自分の未熟さを感じた日

Grüß Gott / Hello

昨日(2/13)は日経平均が¥21,000(終値¥21,144.48)を回復し75日線まで取り返しました。

「¥21,000は当分無理・・・」と思っていた自分自身の読みの未熟さもあり、嬉しいやら悲しいやらです。

  目 次



  日経平均が¥21,000を回復


先週まで日経平均には「¥21,000の壁」があると多くのアナリストが評していました。

普段はアナリストの言うことを信じたくないわたしも「¥21,000は当分無理・・・」と思っていました。

ところが、今週円安に動き110円を抜けると、昨日(2/13)あっさり¥21,000を突破しました。

この上昇で日経平均は75日線に追いつき、次の目標は200日線と52週線が待つ¥22,000近辺に切り上がりました。

結局のところ、「日経平均は為替次第」をまたまた露呈してしまったわけですが、わたし自身の読みの未熟さも痛感する出来事でした。

先週、
・原油とNYダウが同調しなくなる兆候が見られたこと
・NYダウが調整しない強さを見せていたこと
・日本の売買代金が2.8兆円まで上昇したこと

これらに気づいていながら、日経平均の上昇を読み切れなかったことに溜息です・・・

おそらく、読みの鋭い人なら原油からの連動性に気づいていたのではないでしょうか。

  原油の支配が続いていた


📈 原油(WTI)チャート

📈 NYダウチャート

原油というのは大きなお金が動きます。

この原油が株価に先行して動く時=原油が株価を支配する状況は強烈なトレンドを生み出す印象があります。

昨年秋以降の株価下落はおよそ原油が先行しています。クリスマスクラッシュからは数十分の差で株価は原油の後追いをしています。(分足のチャートを見比べるとよりわかります)

原油がなぜ激しく変動するのかは、日々動く需要と供給の問題もありますが、大きなお金を動かす人たちの意図がどこかで働いていると疑います。

この原油の強い支配が弱まると、株価、特にNYダウは自立した動きになるように思います。


  NYダウは強かった


NYダウは当面の底打ちから一気に反発しましたが、これまでは少なからず原油に支配された動きのように見えました。

しかし、先週原油が$55まで反発し一服すると、原油と株価が同調しない動きが確認できるようになりました。

そこからがNYダウの本当の動き、強さを見せられたと思います。

テクニカルな動きでは短期的な調整に向かうはずなのになかなか調整しません。

今度はNYダウが原油を無視して動く気配を見せていました。

NYダウのこの強い動きを目の当たりにしたマーケット心理は、FRBの金利政策について「利上げもないけど利下げはもっとない」と変化したのかもしれません。

そうなると為替はどう動くでしょうか?


  為替が動いた


📈 $¥チャート

📈 日経平均チャート

今週、これまでの大方の予想を裏切りドル円が110円~111円に振れています。ユーロに対しても円が弱く完全な円安です。

NYダウの強さが「利上げもないけど利下げはもっとない」と変化させたのならば、ドル高円安に向かうのは当然のことかもしれません。

頑なに金融緩和を継続する円が相手であればなおさらです。

円安に向かえば、出遅れていた日経平均が上昇します。

この前触れが、薄商いが続いていた東証の売買代金が先週後半3兆円近く(2.8兆円)まで上昇したことに表れていたのかもしれません。

原油支配の弱まりから続くパズルを解けば、日経平均の上昇を待ち受けて仕込んでいた人もいたかと思います。

一方で、NYダウが下がらずに為替がドル高に振れたということは、株価下落の原因とされたFRBの利上げ政策を"悪"とする理由は実は後付で表面的なものであったと考えられます。

パウエル議長にしたら「お前らふさけるなよ」と言いたいところかもしれません。


  これからのマーケット


気がつけばアメリカは債券も落ち着き三高の様相です。

ITバブル崩壊の過去と照らし合わせればさらなる悲観相場入りの可能性も念頭に入れておく必要はありますが、今のところ「様子見」せずに勇気を持って動いた人が正しかったと思います。

長期投資的にも絶好の買い場だったかもしれません。

わたしはあいかわらずのチキンハートなので、日米ともにリスクの低いディフェンシブ系を買い増すのみでハイテク・製造・小売セクターは恐くて入れませんでした。


もし、今後もNYダウが強く続伸し、円安が進むようなことがあれば、日経平均も200日線、52週線が待つ¥22,000近辺に到達するかもしれません。

反対にNYダウの強さにFRBの利上げ姿勢が復活したら、再びマーケットと喧嘩→株価二番底→FRB利上げ後退→円高に逆戻りにするでしょうか。

あるいは、原油が再び激しく変動して株価を支配するでしょうか。

2019年はこの繰り返しかもしれないです。

  毎日マーケットに向き合う意味


今日のお話は極めて先物的なことで、長期投資のスタンスなら気にする必要はないかもしれません。

マーケットの動きとは予測できないものであり、重要なことはマーケットで起きることを予想することではなく、マーケットで起きる出来事に対して、どれだけのシナリオを用意しその通りの行動が取れるかだと思います。

しかし、数少ないサインを読み取り、マーケットで起きる出来事をいち早く察知することは長期投資においても大切なことだと思います。

わたしは毎日トレードしているわけではないし、どちらかというとインカム重視の長期投資のスタンスでいますが、より良いインカムを得るために毎日マーケットと向き合います。

明日を読む努力をしなければ10年後を読むこともできない、と思うからです。

まだまだ勉強が足りないことを感じる毎日の連続です。。。


というわけで、今日もマーケットに立ち向かうチキンハート(CH)です。

LINK

Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

0 件のコメント:

閲覧数が多い記事