2020-12-24

S&P500採用銘柄の配当動向をチェック(Dec.2020)

Grüß Gott / Hello

S&P500採用銘柄の気になる配当動向をチェックしてみました。

  目 次



  S&P500採用銘柄の配当データを更新


まずは配当データ更新のお知らせです。

データ
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  📝 S&P500採用銘柄の配当データ
    (US S&P500 Dividend Data - vers.2020)
    ・連続増配年数
    ・減配をしていない年数
    ・1/3/5年間の平均増配率
    (Last Updated 24.Dec.2020)

  配当動向


📌 S&P500採用全銘柄の配当動向(24.Dec.2020)

* REIT銘柄は除外
(🔎 グラフはクリックすると大きくなります)

2020年に減配もしくは無配に陥った企業は昨年より48社増加して137社、比率は19%→29%悪化しました。

対して、増配を発表したのは36社減の297社、比率は前年70%→63%とこちらも悪化しています。


📌 S&P500採用銘柄のSector別減配発生率(24.Dec.2020)


Consumer Discretionary,Energyが際立って減配発生率が高く、Health Care,Information Technology,Consumer Staples,Communication Servicesが低いです。

もっとも、Consumer Staples以外は無配企業の比率が高いので、COVID-19下で配当を死守したのはやっぱり"生活必需品"だったと言えるでしょう。

また、配当堅持を期待される Utilitiesセクターよりも、Financialsセクターの方が配当を維持したことは意外でした。


10年以上減配していない配当実績のある銘柄に絞ってみると・・・

📌 S&P500採用中10年以上減配していない銘柄の配当動向(24.Dec.2020)

*無配転落はDISとTXT

減配に陥った企業は昨年がわずか3社だったのに対し、2020年は27社と激増、比率は1%→11%と一見小さいですが、変動幅で見ると近年の配当実績に関係なく全体に同調して悪化しています。


それでも、日経225採用銘柄と比較してみると、

📌 参考:日経225採用中10年以上減配していない銘柄の配当動向(Q2.20201)


明らかにアメリカ株の方が増配の信頼性が高いことがわかりますね。


昨年、アメリカの経済団体(The Business Roundtable)が「株主第一主義の廃止」の声明を出しましたが、今のところ、COVID-19パンデミックを受けてもなお増配した企業が多かったということです。

"配当据置"の慎重姿勢が目立つ日本企業とは違うようです。年度末で日本企業の"増配"を期待したいところですけど・・・



  配当実績から魅力的な銘柄


📌 S&P500採用中25年以上連続増配銘柄で来期の増配率が5%以上
    TickerDiv.YYrs.G1Y(%)G3Y(%)G5Y(%)
    ADP2.11%4511.5916.1312.94
    AOS1.88%278.8921.0121.2
    APD2.03%3815.5212.2510.68
    CAT2.33%278.9910.027.09
    CINF2.86%607.146.275.46
    CLX2.20%437.439.817.57
    CTAS1.01%3837.6529.5327.41
    CVX6.12%338.406.123.86
    GD3.00%298.279.629.94
    HRL2.08%5410.711113.25
    ITW2.25%466.7615.8416.53
    JNJ2.65%586.136.236.17
    LIN1.52%2910.066.966.15
    LOW1.46%589.2214.0217.24
    MCD2.43%456.559.617.98
    MDT2.02%447.5589.59
    MKC1.46%359.019.599.28
    PEP2.84%496.068.357.84
    PG2.31%645.524.433.45
    PPG1.49%496.067.318.23
    ROP0.54%2910.8113.615.49
    RTX2.74%2716.758.236.17
    SHW0.73%4218.5817.0515.54
    SPGI0.84%4717.5417.8315.29
    SYK1.07%2810.310.5110.73
    SYY2.50%5015.3810.948.52
    TROW2.44%3418.4216.611.84
    WST0.23%286.567.047.63
    * Yrs.=連続増配年数,GnY=n年平均増配率

アメリカ株でも、配当利回り連続増配年数増配率のいずれも高水準な銘柄となると案外少ないものです。

目を引くのは、
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
  • プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
  • ペプシコ(PEP)
  • シスコ(SYY) … ネットワークのあのCSCOとは違う
  • マクドナルド(MCD)
  • シンシナティ・ファイナンシャル(CINF)
あたりでしょうか。

シェブロン(CVX)も好い実績だと思いますが、他の石油メジャーで減配企業も出ているだけに少々注意が必要ですね。

(投資は自己責任で)


というわけで、皆さま暖かくしてよいクリスマスをお迎えください。

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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

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