2018-12-07

グラハム・ベルの言葉を思い出す:どうして電話を発明してしまったんだろう

Grüß Gott / Hello

AT&T(T)の祖であり、電話の発明者グラハム・ベルは自身の書斎に電話を置かなかったそうです。

昨日のソフトバンク(9984/新9434)の回線障害にふりまわされる現代人の生活と仕事ぶりを見て、改めて彼の言葉を思い出しました。


  電話の発明は人のためにならない


記憶は定かではありませんが、こちらは「トムソーヤの冒険」のマーク・トウェインの言葉だったと思います。

今と昔ではどちらがプライベートを大切にしていたか?

意識は明らかに今の方が高いと思いますけど、現実には昔の方がプライベートを大切にしていた、いや、正確には「プライベートを邪魔されなかった」ように思います。

決定的な違いは、グラハム・ベルマーク・トウェインの言うように「電話」(→「ケータイ」)の存在です。

「顧客優先」「重要事項」「緊急事態」という大義の元、当然かのようにオフタイムに「なんとかしてほしい」と泣きの指示・依頼があなたのケータイに入ることはありませんか?

一人一台、もしかしたら二台、三台のスマホを持ち、相手がオフタイムだろうが地球の裏側にいようが連絡を取ろうとする時代です。

で、そういった電話の内容のほとんどが、冷静に考えると大した問題ではないことが多い。さらに言えば「自分で解決しなさいよ」のレベルです。

簡単に他人に連絡を取れてしまうから、簡単に他人を頼ってしまうのでしょうね。

言ってみれば、電話とは「往生際が悪い」「自分では何もできない」人たちを助けるツールでもあるのでしょう。

なおさら、だから、世の中から電話が無くなることはないと思います。

グラハム・ベルやマーク・トウェインが憂えたとおりの世の中なのかもしれません。

  昨日のソフトバンクの回線障害


昨日の昼から夕刻に掛けてソフトバンクの回線障害が発生しました。街中でスマホを手におろおろする人々の姿がニュースに流れました。

新規上場を控えるソフトバンク(9984/新9434)にとってはちょっとネガティブな出来事でしたね。


障害原因はエリクソン(ERIC)のNW機器の「ソフトウェアの証明書の期限切れ」だったようで、同社のNW機器を使用する海外の通信会社でも障害が発生していたようです。

障害に至った経緯とその回避策がエリクソン(ERIC)に頼らなければ解決しない問題であったのかは少々懐疑的です。ITの旗を掲げていてもITのことなど何も知らず丸投げの顧客企業が多いのも事実だからです。

世の中で起きている大概の障害現場では、電話やネットで「何とかしてくれ」とメーカーや保守業者に泣きついている様子が目に浮かびます。

あなたが乗っていたタクシーがパンクしたとして、ディーラーやJAFに「何とかしてくれ」と泣きつく運転手さんだったら不安を感じませんか?

本当にIT企業と言える企業は世の中にいくつあるのかな・・・


というわけで、わたしも電話やネットが無くなったら途方に暮れる一人ではありますけど。。。

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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

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