2020-09-30

NTT(9432)がドコモ(9437)をTOB:インカム視点では複雑な心境

Grüß Gott / Hello

Sep.28(TYO-AMC) NTT(9432)がドコモ(9437)をTOBするというビッグニュースが出ました。

ストップ高のプレミアは嬉しいけど・・・インカム視点では後処理に困ったというかんじです。。

  目 次



  NTT(9432)がドコモ(9437)をTOB


Sep.28(TYO-AMC)、当日日本時間深夜のNY市場中に「NTT(9432)がドコモ(9437)をTOB」というビッグニュースが飛び込んできました。

このニュースが出るとアメリカADRのドコモの株価がにょきにょきと上昇。

この時点では両社からの正式発表は無く、びっくりしました。


明けたSep.29、ドコモ(9437)の株価が期待からストップ高。(ちなみにこの日は中間権利落ちの日)

取引停止にならなかったのでTOBはほぼ確定事項だったと思われます。

そして、引け後の15:15に注目の正式発表がありました。



TOB価格は1株3,900円、期間はNov.16まで。

📍 TOB公開買い付け株価交渉
  • Aug.11 3,400 …最初の提案
  • Aug.25 3,600
  • Sep.09 3,750
  • Sep.17 3,800
  • Sep.25 3,900
  • Sep.29 承認

今回のTOB話はAug.11に最初の提案があったようです。

とうことは、自民党総裁選(Sep.14)の前ということになりますね。

  下衆の勘繰り:政府からの圧力


衝撃のTOBの理由は「5Gなどを効率的に展開していくため」としていますが・・・う~ん、この理由は取ってつけたかのようで疑わしい。。。

下衆の勘繰りになるけど、当然、菅義偉首相がひつこく喚いていた「携帯料金の値下げ」と無関係ではないと思う。

でも、それが政府側(圧力)の思惑なのか、NTT側の思惑(対抗)なのかわからないです。


🏁 政府側(圧力)の思惑と考えるなら
  • ドコモ(9437)が政府の言うことを聞かないから、言うことを聞く親玉NTT(9432)の支配下に戻してしまえという目的

🏁 NTT側(対抗)の思惑と考えるなら
  • 政府がうるさいから、今のうちグループでタッグを組んで対抗しようという目的


後者ならNTTグループに半沢直樹でもいたのかと感動したりもしますが、ドコモの吉澤CEOの クビ 退任から判断すれば、たぶん、前者(=政府の圧力)でしょう。

NTTグループに半沢直樹はいなかったということで・・・



  馬鹿を見たのは空売りを仕掛けた人たち


興味深いのはこのTOBが自民党総裁選前のAug.11から話があり、ドコモ(9437)の配当権利付日のSep.28(TYO-AMC)というタイミングで報道が出たこと。

この間、新首相が「携帯料金の値下げ」をひつこく喚き、功労人事の 総務相が「絶対やる」と息巻く、ドコモ(9437)の株価は急落して結果配当取りに有利となる、そして、配当落ち日にTOBで逆行高って。。。

テレビドラマでもやらないような呆れるシナリオといいますか、グレーなインサイダーを疑いたくもなりますよね。

一番馬鹿を見たのは「携帯料金の値下げ」で空売りを仕掛けた人たち、さらに配当落ち後を見込んで短期売りしてた人たちも、まあ、せいぜい新首相を恨んでください。あの人がごちゃごちゃ言わなければこういうことは起きていないと思う。


正義のセ
マーケットに求められる公平性とは、不正なインサイダーがなければいいではなく、不正なインサイダーを疑われるようなことをしてはいけないということ。

  インカム視点では複雑な心境:税金のこと


さて、インカム投資ドコモ(9437)をコアにしていた人にとっては、今後の対処を悩みますよね。

わたし自身もドコモ(9437)の配当がインカム全体の10%弱を占めています。

思いがけないプレミアは嬉しいけど・・・正直困ったというかんじ。。。


5年間の平均増配率10%超のドコモ(9437)に代わる配当銘柄を探すのは難しいです。

KDDI(9433)は既にポートフォリオ比率が高いのでドコモ分をすべて吸収するのは方針的に無理。

SB(9434)はドコモやKDDIほどの信頼感がない。

アメリカ株か素直に親玉NTT(9432)に乗るしかないのかなぁ。


そして、もっと重大なことは、このTOBでドコモ(9437)に突然の譲渡益が発生してしまい、残る三か月で税金対策をしなければいけなくなったこと。

働いてる方はわからないかもしれないけど、インカム生活者にとっては極めて重要な問題です。

やりたくはないけど「損出し」をしないとこのままではかなりまずいことになる。



本当はNTT(9432)への株式交換の方が有り難かったのだけど。。。どうも政府がNTTの株主比率が下がるのを嫌った、という噂。

この噂が本当なら、やっぱり政府はこのTOBのことを知ってて通信セクターに干渉していたということでしょ。


どうも菅内閣は表向き国民のため的な聞こえのいいこと言ってるのだけど、点ではベクトルが違う方向を向く矛盾が多くて、つまりは自分たちの都合優先が見え隠れしていない?

悪夢の民主党政権の時のようなことにならなければいいですけど。。。


というわけで、今やるべきことを整理して粛々と進めていきます。

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Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

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