熊を恐れるチキンハートな投資ノート: ソフトバンク(新9434)：IPOをキャンセルすることにしました

2018-12-14

ソフトバンク(新9434)：IPOをキャンセルすることにしました

Grüß Gott / Hello

12/19東証一部に新規上場のソフトバンク(新9434)ですが、わたしなりに悩み抜いた末、今回のIPOはキャンセルすることにしました。

ソフトバンク(新9434)のIPOをキャンセルした理由

わたしがソフトバンク(新9434)のIPOに申し込んだ理由は、ずばり『5%の配当利回り』でした。

上場初日の売買や短期のキャピタルゲインを得ようとIPOに申し込んだわけではありません。また、先週起きた通信障害の件についてはキャンセルを決めた理由とはまったく無関係です。

《キャンセルを決めた理由》

① 今の地合いでは1,500円はちょっと割高に感じたこと

Code	Company	Date	Price	EPS	FwdP/E	Div.Y	PayO.	Yrs.	eYrs.
9434	Softbank	12/10	1,500	87.73	17.10	5.00%	85.49%	-	-
9437	Docomo	9/25	3,095	189.87	16.30	3.55%	57.93%	4	22
		11/1	2,406		12.67	4.57%
			3,247		17.10	3.39%
9433	KDDI	7/17	3,187	259.14	12.30	3.45%	38.59%	16	22
		11/1	2,332		9.00	4.72%
			4,431		17.10	2.26%

※9437と9433は上段に高値日と中段に安値日、網掛下段は9434のFwdP/Eから算出した場合, EPSは予測, Pay.Oは配当性向, Yrs.は連増増配, eYrs.減配していない年数

📌 情報元：株式・証券会社比較情報サイト (96ut.kabu)
& ➤ - ソフトバンク(9434)のIPO新規上場情報

業態的には比較対象はドコモ(9437)になるかと思いますが、ドコモ(9437)が今年の高値をつけた9/25のFwdP/Eが16.30ですから、今回のソフトバンク(新9434)のFwdP/E=17.10はそれを上回る値になります。

価格確定の12/10時点のドコモ(9437:終値2,551)のFwdP/E=13.44を当てはめると、ソフトバンク(新9434)の株価は1179円になります。

なので、ここのところの地合いでは、1,500円はちょっと割高かなと感じました。

逆にソフトバンク(新9434)のFwdP/E=17.10を他社に当てはめると、ドコモ(9437)の株価は3,247円(配当利回り3.39%)、KDDI(9433)は4,431円(配当利回り2.26%)になります。今現在、いずれもこの株価で買い増しすることはないと思います。

値幅無しの1,500円定額は変な駆け引きをする必要が無かった点は良かったのですが、割高を感じてしまったのも定額だったからでしょうか。

ダウト

今の地合いで1,200円を適値と考えたら、値幅制限はぴったり1,500円ですよね。

う～ん、どうなのよソフトバンクさん？　高配当で釣ってるとか？

② 配当継続の信頼度

ドコモ(9437)の配当性向(57.93%)と比較するとソフトバンク(新9434)の85.49%はたしかに高いですが、アメリカでも100%を超えている配当銘柄もありますし、この配当性向で即、配当継続を疑うということはないと思います。

でも、原点に立ち戻ると、配当継続の信頼度とは過去からの実績、特に大きなリセッションを乗り越えての実績からくるものかと思います。

具体的な社名は挙げませんけど、調べてみるとIPOした最初の年だけ配当利回りが高い新規上場企業もありました。

ソフトバンク(新9434)の場合は、しばらく親会社への上納の意味もあるでしょうから、初年度だけこの配当ということはないとは思いますけど、ドコモ(9437)やKDDI(9433)が積み重ねてきた22年間減配なしの実績といきなり同等と見るにはやはり不安を感じました。

③ ドコモ(9437)とKDDI(9433)を素直に待った方が・・・

結局のところ、ソフトバンク(新9434)の上場後の動きの中で、もしファンドの入れ替えなどでドコモ(9437)とKDDI(9433)が売られるなら、ドコモ(9437)とKDDI(9433)を素直に買い増しするのがわたしの投資スタンスでは合っているのかなと思ったわけです。