2019-06-07

JMスマッカー(SJM):Q4.2019は好決算も期待には応えられず株価下落

Grüß Gott / Hello

6/6(BMO) JMスマッカー(SJM)がQ4.2019の期末決算を発表しました。

好決算もマーケットの高い期待には応えられず株価は下落とちょっと可愛そう。。。

  目 次



  JMスマッカー(SJM):Q4.2019決算発表


Q4.2019
実績
前年同期比対市場予測
増減前年Surprise市場
売上$1.90B+6.74%$1.78BMiss-1.55%$1.93B
EPS$2.08+7.77%$1.93Beat+6.67%$1.95

Full.2019
実績
前年同期比対市場予測
増減前年Surprise市場
売上$7.83B+6.53%$7.35BMiss-0.51%$7.87B
EPS$8.29+4.15%$7.96Beat+2.22%$8.11
- 売上,EPSとも増収増益
- 会社としては「業績は満足するもの」とコメント
- 売上がマーケット予測をMiss

Full.2020会社予測修正前回予測対市場予測
売上+1%-2%--Beat$7.85B
EPS$8.45 - $8.65--Beat$8.33
- 来期も増収増益の予測を発表
- 8月に見込まれる増配幅は未定

💬 過去の実績からは、5-10%範囲の増配を近日発表すると思われます。

  📌 情報元:J. M. Smucker - Investor Relations
    - ➤Q4 FY19 The J.M. Smucker Company Earnings Conference Call



- 発表後の株価は-6.08%(終値-2.31%)の下落
- Q4売上がマーケット予測に届かなかったことが下落の理由

  業績と配当


(🔎 グラフはクリックすると大きくなります)

📍 売上と営業利益

📍 事業別売上比率

📍 キャッシュフロー

📍 ROAと配当性向

📍 配当実績

  • 配当利回り
    - 5年間平均:2.54%
    - 配当落日の最高:3.49%
    - 配当落日の最低:2.12%
  • 増配率
    - 2017-2018:6.54%
    - 5年間平均:8.20%
  • 連続増配
    - 21年連続増配中
    - 25年間減配なし*
      …増配回数は24回(96%)
  • 自社株買い
    - 2018:0.05%
    - 5年間平均:1.94%

- ペットフード事業の比率が急上昇
- 安定した配当継続を期待できる財務状況
- ROA上昇も10%に届いてほしいところ
- * 減配していない年数=25年は確認可能な範囲(それ以上の可能性あり)

  わたしの投資計画


《JMスマッカー(SJM)について思うこと》

食料品セクターの中でも配当実績は優秀で特に近年の増配率が素晴らしいと思います。

従来はピーナッツバターやジャムなどのイメージが強かったですが、ペットフード事業にいち早く乗り出し、現在では同事業の比率が加工食品、コーヒー事業を明らかに上回ってきました。

もはやペットフードの会社と見てもよいくらいです。

この状況から今後は同社のスピンオフ情報にも注意が必要かと思います。


今回の決算はとても良い内容で来期も増収増益を予測しています。

ここまで食料品メーカーの決算が総じて良かったことから、トリをつとめるJMスマッカー(SJM)には一層の期待買いが先行していたようで、好決算にもかかわらず、売上がマーケット予測に届かなかったことを理由に株価は下落しました。

マーケット予測に届かなかったにしてもわずかな範囲ですから、ちょっと可愛そうな気がしました。


《JMスマッカー(SJM)への投資について》

近年の高い増配率と安定した配当実績は魅力であり、ウォッチリストに入れていつも注目しています。

ゼネラル・ミルズ(GIS)ケロッグ(K)などとの比較になると思いますが、配当利回り次第では投資を検討したいです。

クリスマスクラッシュの時に配当利回り3.50%を超えていたので絶好の買い場でしたが、あの状況では配当利回り5.00%を超えていたゼネラル・ミルズ(GIS)の方を選びました。

不労の配当金生活では、アメリカ株の課税は無視できない問題なので、ディフェンシブ系なら配当利回り3.75%以上あるのが理想なのです。

最終的に手元に残る額が日本株の配当利回り3.15%と大差ないからです。

どんなに好調な業績でも一定の浮き沈みが必ず来ますから、JMスマッカー(SJM)についてはその時をじっと待ちたいと思います。


  この日のマーケットから(雑記)


再来週のFOMC(6/18-19)を控え、利下げを期待するマーケットとその裏づけのひとつとなる翌日の雇用統計を待ちながら商いは上がらず、それでも株価はしっかりというアメリカでした。

欧州中央銀(ECB)は景気観測をやや楽観視するとともに、金利据え置きえを延長しつつ来年以降の利上げは依然意識した会見だったことからユーロは上昇し、時系列的には一呼吸おいてドル円はドル高に振れました。原油も上昇しました。

今晩のアメリカの雇用統計の結果が予測を超えて良かった場合は、為替も株式市場も複雑な動きをすると思います。

利下げを期待するから雇用統計が悪く出ることを望むなんて、考えてみればおかしな話です。


重要なことは、FOMCの政策金利で利下げを過剰に期待する人たちは短期的視点だということです。

本当に利下げが決定したら、長期的視点では株価が下落していくことを覚悟しなければいけないと思います。

FOMCはじめ中央銀行の判断がすべて正しいとは言いませんが、レーティングを外しまくるアナリストたちよりは確かだと思います。

基本的には景気が良いから利上げをし、景気が悪いから利下げをするわけです。(日本とスイス以外は・・・)


トランプ大統領には次期大統領選を睨んだ思惑があります。他の国々にも思惑があります。

大きなお金を動かす人たちにも、アナリストたちにも組織的な、あるいは個人的な思惑があることでしょう。

それぞれの思惑はまったく別なところで動き絡み合っており、何が正しくて何が間違っているかを論じてもマーケットの動きを変えることはできません。

短期的視点と長期的視点だけは混同しないようにマーケットと向き合いたいです。


もし、利下げが見送りとなったら、一瞬の買い場が来るかもしれません。。。


というわけで、話をJMスマッカー(SJM)に戻すと、ペットフード事業って想像する以上に儲かるのかな・・・

LINK

Danke schön und Auf Wiedersehen / Thanks and See you

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