2019-07-22

アメリカの金利予測に揺れるマーケットを整理してみる

Grüß Gott / Hello

今月末のFOMCを控えてマーケットはさながら"金利当てゲーム"のようです。

  目 次



  FRB金利政策をゆさぶる今月ここまでの流れ


  • Jul.05-09
    - 雇用統計が前月比から大きく改善、経済指標も良かったことから利下げ期待が後退し、利下げ見送り観測も浮上

    利下げ予測:-0.25-0.00%
    為替:$1=108.00 → 109.00
    株価:下落

  • Jul.10-11
    - パウエル議長が連日のハト派姿勢を示し、利下げは確実視される

    利下げ予測:-0.25%
    為替:$1=109.00 → 108.00
    株価:上昇

  • Jul.16-17
    - 経済指標に悪化はなくまずまずも金利予測には影響せず

    利下げ予測:-0.25%
    為替:$1=108.00
    株価:下落

  • Jul.18
    - タカ派寄りのニューヨーク連銀総裁が利下げ容認姿勢を示したことで利下げ幅拡大の期待が高まる

    利下げ予測:-0.50%
    為替:$1=108.00 → 107.00
    株価:上昇

  • Jul.19
    - ニューヨーク連銀総裁が過度な利下げ幅期待を鎮める発言、ハト派のセントルイス連銀総裁は0.25%で年2回を支持

    利下げ予測:-0.25%
    為替:$1=107.00 → 108.00
    株価:下落

  利下げ予測と為替・株価の関係


📌 為替:ドル円 30日チャート

今のところ期待される利下げ幅と為替の関係は綺麗だと思います。

こんなかんじでしょうか。
利下げ幅為替$1=円予測範囲
0.00%109.00108.50-109.50
0.25%108.00107.50-108.50
0.50%107.00106.50-107.50

FOMCの結果が出るまで、今後も中間に様々な経済指標、FOMCメンバーの発言などがあるかと思いますが、色眼鏡の掛かったニュースを見るより為替の動きで利下げの期待値、指標や発言の評価を確認した方が良いようです。

ハト派のセントルイス連銀総裁ブラードさんが支持した「0.25%で年2回」を本命予測として、今後の動きになるかと思います。


影響する外的要因としては
  • ホルムズ海峡の動向(原油価格)
  • 英国保守党党首選(Brexit)
  • 米国の対日貿易交渉の開始(対円)


📌 株価;S&P500 30日チャート

悪い経済指標と要人の経済先行き不安発言があると利下げ期待で株価が上昇しています。

逆に良い経済指標と要人の利下げ後退とみられる発言があると株価は下落しています。

その流れの中でNYダウ、S&P500は高値を更新しています。

おかしな現象だとは思いますが、"予防的利下げ"という解釈でマーケットの評価は一貫しているようです。

個別では企業の決算発表が始まっていますが好決算を出しても株価の反応は瞬間だけで総じて薄く、むしろIBM(IBM)など期待が低かった企業の普通決算が買いを集める、いわゆる出遅れ買いの相場が見え隠れします。


💬 チキンハート(CH)の思うところ

わたしはFOMCがどういう結果を出しても、遠くない時期に株価が調整する方に賭けてみたいと思います。

サプライズがあるとすれば利下げ幅が 0.125%

この利下げ幅だった場合のシナリオは大きなお金を動かす人たちも用意していないでしょう。

経済の先行きを悲観されない程度に利下げ期待に応え、一方でバブル抑制をマーケットに伝えるには0.125%があっても良いと思う。。。

そもそも現在のアメリカの政策金利の絶対値(2.50%)は過去の利下げ開始時点と比較して高いわけではありません。

予防という目的にしては0.25%という引き下げ率(10%)は大きく感じます。

参考までに、0.50%変動基準時代に0.25%の変動に踏み切ったのは、あのグリーンスパンさんのようです。



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